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社内のうつ対策が必要な理由

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【うつからの復職法】


【うつからの復職に必要な4つの知識】


現在多くの会社でうつ、適応障害、パニック障害、自律神経失調症等による労働力の低下が問題になっております。


うつになると、注意力が低下することから仕事のミスが増えたり、作業効率が極端に落ちたりします。


1人分の労働力が0.3人分にしかならないことさえあります。


社内でうつが出ると労働力が会社全体で低下する

しかし、社内のうつ問題に関してはそれだけでは終わりません。


ひとりのうつは、個人の労働力の低下からチーム全体の労働力の低下に広がっていきます。


何故ならミスをすれば、それをフォローしなければなりません。


うつの方は注意力が低下していますので、本人はフォローが出来ない状態になっていることが多く、他の従業員がフォローしなくてはならない可能性が高くなります。


ただでさえ忙しい業務の中、他人の仕事のフォローまでしなくてはならない従業員は過密労働からストレスが多くなります。


また、うつが酷くなり欠勤や休職する従業員がいると、その分、他の従業員に負担がかかり、他の従業員まで過労からうつになる危険性が高まります。


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会社でのうつは個人の問題では済まされない...



するとチーム全体・部署全体の労働力の低下が起こるのです。


うつによる会社にかかる負担

こうしてうつは、個人の労働力の低下から、チーム・部署全体の労働力の低下へと広がってしまうのです。


また、うつなどを患った従業員が「私がうつになったのは会社のせいだ!」と会社を訴えたりすると、会社は大混乱に陥ってしまいます。

(外部の労働組合などを通して裁判を起こすケースもあります)。


こうなると、チームの労働力の低下は会社全体の労働力の低下へと広がっていきます。


何故なら一度裁判にまでなりますと、裁判のために費やされる費用や労力は膨大なものとなるからです。


裁判の結果に関わらず、裁判をする際の会社にかかる負担は以下の5つつがあるのです。


担当者の精神的ストレス

裁判担当者がストレスからうつになるという本末転倒なケースもあります。

人事労務に関する費用

裁判になると、それに必要な書類の作成、従業員の労働状況の調査等を行う必要があります。社内の労働力がそれにあてられることとなりますので、その分、他の従業員に日常業務の負担が増えます。

弁護士費用

説明するまでもございませんが、裁判には弁護士費用がかかります。

企業イメージ失墜のリスク

法的な違反などで訴えられると、ブラック企業としてマスメディア取り上げる可能性も高く会社のイメージが失墜します。

従業員のやる気の低下

所属している会社が悪いイメージを持っていると、当然ですが従業員のやる気は低下します。それによる労働力の低下は会社全体に広がります。


つまり、会社でうつが発生したときに、何もせずに放置しておくと裁判にまでいたる場合があり、会社の労働力が低下するだけではすまないのです。


これらうつなどの精神疾患を社内で発生するのを防ぐには、会社側は従業員の「心も含めた健康管理」に力を入れなければんならないのです。


「心も含めた健康管理」とは?

本来、健康問題は個人の責任のように思われます。


しかし現状では、従業員の健康管理は心の問題も含め「安全配慮義務」(注1)「労働安全衛生法」(注2)などの法律が適用され、従業員の健康を守る法的義務は企業側にあるのです。


私はうつと15年以上関わっていますが、ここ数年でうつへの社会認識が大きく変化してきました。


現代、うつは個人の問題ではなく職場の人間関係や仕事の内容などの「環境」の問題とされているのです。


うつにならないような労働環境を作るのは、事故を起こさないような労働環境を作るのと同じように重要視されるようになってきたのです。


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従業員をうつから守る法的義務は企業側にあります。



もしうつで従業員が自殺した場合(ある程度の重度のうつになると、自殺したくなるのです)、それは雇用している会社の責任とされ、遺族から損害賠償などの訴訟を起こされるようになってきているのが現状です。


日本の自殺者は年間3万人です。

そのうちの約7割がうつによる自殺です。


そしてストレスの原因は男性の一位は仕事関連、女性の2位が仕事関連というデーターも出ています。(うつの原因はストレスです)

※詳しくは「うつの原因と4つのストレス」のページをご覧ください。


実際に起きたケース

2000年3月、最高裁はうつで自殺した元社員の遺族の訴えを認め、会社側に総額1億6800万円の支払いを命じる判決が下されました。


この会社は誰もが知っている大企業です。

この時から遺族が会社を訴えるケースが増えてきました。


また、コンプライアンスが強く叫ばれる現代、従業員の自殺による損害賠償は、社会的事例としてマスコミに大きく取り上げられる可能性が高く、そうなると会社のイメージも大きく失墜します。


過労死も問題になりましたが、過労死は出勤日数や出勤時間という「数字」が取り上げられるので、過労死と勤務状況の因果関係が分かりやすく明確でした。


簡単にいえば「1日2時間程度の残業程度なら、過労死といえないのではないか」というように「基準」が明快だったのです。


しかし「ストレスによるうつの自殺」は、ストレス自体が人により感じ方が違うため、数値化しにくく職場と自殺の因果関係が分かりにくいのです。


そのため自殺者によほどの過失がなければ、「安全配慮義務」(注1)「労働安全衛生法」(注2)などの法律により、責任は会社側にあるいという判決が最高裁で下されています。


あなたの会社ではうつなどの対策を十分とれていますか?

従業員がうつになると、会社は労働力の低下だけではなく多くのリスクを背負うことになります。


さて、あなたの会社はうつなどの対策は十分でしょうか?


専門家によると、社内のうつ対策には、3つのステージがあると言われています。


  1. 社内うつの予防

  2. 社内うつ、治療ための社内支援

  3. うつの方の復職支援


これらに対して、あなたの会社では十分な対策を取られているでしょうか。


中途半端な対策を行っていては、うつなどの精神疾患は増えることはあっても減ることはありません。


うつの対策を行うためには、専門家による具体的なアドバイスが必要になります。


当グループでは「一般的な産業医さまや保険師さま」とは違った視点で具体的なアドバイスや指導を、うつの専門家である鈴木直人がさせていただきます。


社内のうつ対策に必要な、3つのステージを含めた具体的なサポートをご希望の場合は、「社内のうつ対策研修」のページをご覧ください。


お問い合わせなどがありましたら、下記のお問い合わせ先までお願い致します。


(件名に「社内のうつ対策研修」と入力して頂き、会社名・担当者名をお書きのうえ、ご連絡ください。追ってご連絡させていただきます。)


社内のうつ対策研修に関するご質問、お問合せは...

【 e-mail: office@etc-karada.com 】までお気軽にお問い合わせ下さい。


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【うつからの復職に必要な4つの知識】



注1)* 安全配慮義務とは?

会社は、雇用している従業員が安全に業務に従事できるようにするべき義務があります。

この安全配慮義務を怠ると民事・行政上の責任が発生いたします。

特に現在は従業員の精神衛生面についての配慮も重要になってくると考えられます。

安全配慮義務を怠った場合、従業員がうつやその他の精神疾患を患った場合、また業務の関係上でストレスを受け自殺した場合、法的に責任は企業側にあるととらえられる。


注2)* 労働安全衛生法とは?

労働災害に関する責任体制の明確化と事故防止のための対策整備、労働者の健康障害防止のための措置等を定めた法律であり、この健康障害には心の問題など精神衛生面も含まれます。

労働者(従業員)の安全と健康を確保するとともに、快適な職場環境を目的に施行された法律です。これを怠れば民事・行政上の責任が発生することになります。



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