TOP » 【コラム】うつや自律神経失調症の秘密 » 生理学的神経学的な「痙攣けいれん)、引きつり」の原因対策対処法

生理学的・神経学的な「痙攣(けいれん)、引きつり」の原因と対策・対処法

*

更新日:2019.05.17

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

ここからは神経学と生理学からの視点でひきつりやけいれんを解説いたします。


整体学的な「痙攣(けいれん)、引きつり」の原因と対策・対処法では、筋肉は感情の抑え込みが強いと固くなり、それを解放するために引きつりやけいれんをするとお伝えしましたが、感情的に何もなくても引きつりやけいれんがする場合もあります。


生理学的な視点からの原因と対策

では、まずは生理学の視点から解説します。


筋肉は体内のナトリウムが少なくなることで引きつりやけいれんを起こします。
カリウムが少なくても起こります。


このナトリウムとカリウムはイオンバランスがとても重要で、このバランスを取っているのが副腎です。


副腎はストレスと関連する臓器なので、ストレスが多いとナトリウムイオンとカリウムイオンのバランスが微妙に崩れる場合もあります。


するとひきつりやけいれんを起こしやすくなります。


*
ストレスと関連する臓器「副腎」



副腎については更年期障害と副腎の関係のページをご覧いただけると理解が深まります。


それ以外でも冷えや脱水でも引きつりやけいれんは起こりますので、その部分を温めたり水分を補給したりする必要がある方もおります。


また、体内にカルシウムが足りなくてもけいれんは起こります。


カルシウムが足りないと細胞内にカルシウムを取りこもうとして筋肉がけいれんを起こします。


これら栄養素関係のことは病院での検査で分かります。


神経学な視点からの原因と対策

次に神経学の視点から解説します。


神経といっても引きつりやけいれんに関しては中枢神経という神経が重要になります。


中枢神経は脳と脊髄のことを言いますが、この一部で病変があればけいれんが起こることがあります。


ジストニア・バリズム・震え・けいれん・不随意運動などの病変の多くは大脳基底核、もしくは小脳にあります。


*
中枢神経が重要なのです。



これらの症状が出やすい、パーキンソン病や舞踏病(ハンチントン病)などは、大脳基底核にある黒質(こくしつ)・淡蒼球(たんそうきゅう)・尾状核(びじょうかく)などに変性があるといわれています。


これらの部位は、筋肉が必要以上に動かないように力を入れさせない指令を筋肉に送っているのですが、この部位の機能が低下することによって、震えやけいれんなどが起こります。


つまり神経学的に言うと、ジストニア・バリズム・震え・けいれん・不随意運動があるかたは、病院での検査で異常がないと言われても、大脳基底核の機能が低下していることが考えられます。


これらは先天的な染色体異常であることもありますが、私の勝手な推測では...全てではありませんが、 長期間、もしくは強烈なのストレスにより自律神経が乱れ何らかの持続的な負担が脳にかかり(たとえば交感神経の過剰緊張による血流障害など)、大脳基底核の機能が低下したために起きているとも思えます。


けいれんとは少し話がずれますが、大脳基底核は情動にも深く関連します。 そのため、この部位の機能低下は「やる気」「意欲」が低下することがほとんどです。


つまり、けいれんや震えがある方でやる気がなくなる方もおりますし、ふるえやけいれんがなくても、うつの方は大脳基底核の機能低下があると考えられます。


また、この部位は眼球の動きにも関係します。 眼球の動きの良さと脳の働き(例えば記憶力や集中力など)の良さは一致するのですが、うつの方ほとんどが眼球の動きに問題があり、記憶力や集中力にも問題があります。


そのため、けいれんや震えの症状の方だけでなく、うつの方は大脳基底核の機能が低下しているとも考えられます。 当院では、この大脳基底核の機能の低下に対して当院独自の頭蓋骨療法と特殊な眼球トレーニングで眼球の動きを改善することで、大脳基底核の機能を改善をはかっています。


以上、引きつりやけいれんについての解説でした。


ストレッチや体操で症状が十分に改善されない方は、当院までご相談ください。


関連ページ

このページの上部へ



© 2012 健療院グループ