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整体師が語る
頭が働かない、頭がぼーっとする、頭が疲れる3つの原因

更新日:2019.10.31

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

頭が働かない、ぼーっとする、疲れる。こんなことありませんか。こんな状態だと仕事や勉強がはかどらないですよね。
実は、これらの原因は下記の3つになります。

  1. 頭蓋骨にゆがみがある
  2. 頭(脳)は疲れていても、体が疲れていない
  3. 思考が優位で体が使えていない

これらの原因を取り除いていけば、頭の働きがよくなり、疲れも回復します。では、それぞれの原因を解説しながら、対策も併せてお伝えしていきます。



原因を取り除けば、頭の働きがよくなり、疲れも回復します。



1.頭蓋骨にゆがみがある 解説と対策

頭蓋骨は動くことで脳の老廃物を除去している


実は、頭蓋骨は1つの骨ではなく、23個の骨が立体パズルのように組み合うことで出来ています。頭蓋骨のゆがみとは、文字通りこの組み合っている骨がゆがんでしまうことです。


実は、頭蓋骨には微妙な動きがあります。この動きは最大で約0.8ミリ。この動きで「脳脊髄液(のうせきずいえき)」という液体を循環させています。
脳脊髄液というのは、脳と頭蓋骨の間にあり、脳を保護するとともに脳の老廃物を押し流し除去する働きがあります。


今まで、脳脊髄液が脳の老廃物を押し流し除去する作用は少ないと思われていました。しかし近年、米国ロチェスター大学メディカルセンターの研究チームは、脳脊髄液における老廃物の除去システムは、深い睡眠時に異常に多くなることを突き止めたのです。
この研究結果は。権威ある科学雑誌サイエンスにも取り上げられ、話題にもなった論文です。



頭蓋骨が動くことで脳の老廃物を除去する働きがあります。


頭蓋骨がゆがむと、頭蓋骨の微妙な動きがなくなり、たとえ睡眠時であっても脳脊髄液の循環が止まってしまうのです。すると、脳の老廃物を押し流し除去するシステムも止まってしまうのです。


そのため、頭が働かなくなったり、ぼーっとしたり、頭が疲れたりするのです。



対策

実は、頭蓋骨は大きく呼吸をすると、それに連動するように微妙な動きを再開しようとします。この頭蓋骨の微妙な動きは、頭蓋骨のゆがみを改善させる働きがあります。
そのため、大きな呼吸を続けていると、頭蓋骨のゆがみが改善するとともに脳脊髄液の流れも改善します。


その結果、脳の老廃物除去システムが稼働し脳が機能を回復しやすくなります。
頭が働かないときや、ぼーっとするときは、3分ぐらい大きく呼吸をするのを、一日10回程度やってみて下さい。特に、寝る前は必ず行いたいところです。


2.体が疲れていない 解説と対策

頭が疲れたら体も疲れないと眠れない=脳の老廃物が除去されない。


頭が働かない、頭がぼーっとする方は、頭が疲れています。これは実感できると思います。上記で解説しましたように、脳の老廃物は特に深い睡眠時に除去されますので、熟睡できないと脳の老廃物は除去されません。


そのため、頭が働かない方やボーっとする方は深く眠っていないことがほとんどです。
では、なぜ深く眠れないのでしょうか。


実は脳だけでなく、体も同時に疲れていないと深く眠れないのです。
頭の疲れや体の疲れを取るのは自律神経です。自律神経は、頭と体が疲れると副交感神経を働かせて、頭と体の疲労を同時に回復させようとします。


ところが、頭だけが疲れて体はあまり疲れていないと、自律神経は副交感神経を働かせることができないのです。そのため、頭の疲れがなかなか取れないということが起こります。
頭も体も同時に疲れていることが、頭の疲れを回復させる条件と言っていいでしょう。



頭が疲れたら、体も同時に疲れないと、自律神経がうまく機能しません。


頭が疲れていると、頭も体も疲れているように思いますが、よく考えてみると、一日のほとんどを座って仕事をしている方も多いのではないでしょうか。また、ゲームやスマホなどをしていることも多いのではないでしょうか。
さらに、満員電車で揺られるようなことも、実は体はあまり動いていないので、疲れているようでちゃんと疲れていないのですね。



対策

頭が疲れているときは、自分の生活スタイルを振り返ってみましょう。体を動かしてない場合は、頭の疲れで体も疲れているように思っているだけのことがあります。


そのため、体を疲れさせるために、ウォーキング・ヨガなど体を動かすことをしましょう。
何からやって良いか分からない方はラジオ体操でも構いませんので、体を疲れさせてください。「体を動かすのが面倒だ」と思う人ほど、頭が疲れていて体が疲れていません。
出来れば夕方までには体を疲れさせると良いでしょう。体は、疲れてすぐは眠れない場合もありますから注意してください。


3.思考が優位で体が使えていない 解説と対策

「体が疲れていない」に通じることですが、体を動かしたり体の感覚を感じることが少なくなり、考え事ばかりしていると、頭が回らなくなったり、ぼーっとしたり、頭が疲れてきます。


例えば、冷暖房が効いた快適な空間ですと、仕事は進みやすいですが体は温度を感じにくくなります。
また、体を動かさないと、平衡感覚、あるいは筋肉が緊張した感覚や緩んだ感覚を感じにくくなります。また、皮膚が触れられた感覚も感じにくくなります。
すると、体は正常の働きが出来なくなってしまいます。



冷暖房が効いた快適な空間にいると、体は温度を感じにくくなります。



頭が働くのにはエネルギーが必要となります。そしてそのエネルギーは体で作られています。
エネルギーの元となる糖や脂肪は体に蓄えられています。また、エネルギーの生産には酸素が必要となりますが、この酸素の供給は肺(体)で行われています。


つまり、血液は心臓から脳に向かって酸素や糖といったエネルギー源を運びますが、酸素は肺から、糖は筋肉や体の色々なところから集めて脳に運びます。また、脳の老廃物は脳から体に送られ、肝臓や腎臓で処理され体の外に排出されます。


つまり、体が正常に働かなければ頭も正常に働きにくくなるのですね。


対策

体を動かすとともに、体を感じる必要があります。例えば温度。お風呂に入った時の温かさを感じたり、水をかけて冷たさを感じたりしてみるのも良いでしょう。


また、体の一部の感覚をじっくり感じるのもいいでしょう。例えば右腕なら右腕の感覚をじっくりと感じてみましょう。温かさ、あるいは冷たさは左腕とどう違うでしょうか。「左腕と同じだ」と簡単に答えを出さずに左腕との違いをじっくりと感じてみてください。そして腕の重さなども感じてみて下さい。更に筋肉の緊張感も感じてみましょう。


食べ物をじっくり味わうことも良いでしょう。これは味覚を通して体を感じています。何かを考えながら食べるのではなくて、食べるものに集中してください。味だけではなく食感や歯ごたえなども感じてみて下さい。


このようにしていると、頭だけではなく体も活性化してきますので、頭も体も働くようになってくるでしょう。


これらのことを工夫してみても頭が働かなったりボーっとしたり、頭の疲れが取れない方は、頭蓋骨のゆがみ・自律神経の乱れ・体の感覚低下が起きている可能性が高いので、それらを改善する整体をお勧めいたします。


頭が働かない・ぼーっとする・頭が疲れる時の整体については、こちらをご覧ください。


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