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落ち込む・心から笑えない、を改善しよう。整体師が語る元気とは?

更新日:2019.10.31

執 筆:整体師&カウンセラー 鈴木直人

<目次>

整体師が語る、心から体を元気にする方法

  1. 落ち込む、心から笑えない、こんな状態は体から改善しよう!
  2. 体が原因で「落ち込みやすい」・「心から笑えなくなる」3つの原因と対策

整体師が語る、体から心を元気にする方法

「整体師がなんでこんなこと語るの?」と思う方がほとんどでしょう。


「整体師は体の専門家であって、心の問題はカウンセラーじゃないの?」と思う方もいると思います。


結論から先にお伝えいたしますと、

体が元気でないと、心は落ち込みやすく、心から笑えなくなりやすいのです。


もっと専門的にいうと、自律神経の働きが乱れていると、心は不安定になり、落ち込みやすくなります。

これをご覧いただけると、なぜ、整体師が心のことを語るかが分かると思います。

体が元気でないと、心も落ち込みやすく心から笑えなくなります。



1.落ち込む・心から笑えない・こんな状態は体から改善しよう!

生きていると、色々なことで落ち込みますよね。


仕事や大切なことで失敗した

テストがうまくいかなかった

がんばったのにダメだった...

あるいは認めてもらえなかった

彼氏や彼女にふられた

いじめられた...など。


こんなときは、面白いことがあっても心から笑えなかったりしますよね。そして多くの人は、こんな状態からいち早く抜けだそうとします。


それでも、抜けられないと...

「自分は性格に問題があるのでは...」

「自分は心に問題があるのでは...」

と、考えてしまいがちです。


しかし、これらの「性格」や「心」が、もし体の異常(自律神経の乱れ)で出ているとしたら、あなたはどう思いますか。

これが整体師である私が一番言いたいことなのです。


体の異常が原因で、性格や心にまで影響を及ぼすとしたら。。。



うつ・パニック障害・不安症・自律神経失調症など、今まで11万人以上の心の問題を抱えている方を施術してきましたが、その多くは体を整え自律神経を正常にするだけで落ち込みから脱して、日常生活を元気に笑って暮らせるようになっています。


つまり、体の状態が悪いために落ち込みやすくなったり、心から笑えない状態になったりするのです。


2.体が原因で「落ち込みやすい」・「心から笑えなくなる」3つの原因と対策

では、体がどんな状態だと落ち込みやすいのか、 あるいは心から笑えなくなるのかを2つお伝えします。


①体のエネルギーが少ない。

落ち込むと元気がなくなります。心から笑えないときも元気がありません。このような状態だと、多くの人はこう考えてしまいます。


  • 落ち込むから元気がない。
  • 心から笑えない状態だから元気がない。

ここでいう「元気」とは体のエネルギーのことですが、実は体の専門家からすると、全く逆に考えます。


  • 元気がないので落ち込みやすい。
  • 元気がないので心から笑えなくなる。

なぜこのようになるかというと、体と自律神経の状態で心が変化してしまうからです。例えば、お腹が痛かったとします。しかも3日間同じ状態だとします。このような状態だと大腸はおかしく、自律神経の働きも乱れています。


当然こんなつらい状態で人はポジティブになれません。多くの方はネガティブになります。「何か重い病気ではないのか」「ひょっとするとガンかもしれない。最近検診も受けてないし...」と考えて、面白いことがあっても心から笑えなくなります。


症状が続くと、重い病気ではないかと多くの方がネガティブに考えてしまいます。



極端な話をしましたが、体にエネルギーが少ないとエネルギーを溜めなければなりません。すると、落ち込むことが必要になるのです。 なぜなら、落ち込まないとエネルギーを使う方向に動いてしまうからです。


例えば、先ほど言ったように


  • 仕事や大切なことで失敗した
  • テストがうまくいかなかった
  • がんばったのにダメだった...
  • あるいは認めてもらえなかった
  • 彼氏や彼女にふられた
  • いじめられた

このようなことがあったとしましょう。

落ちこまないとどうなるのかというと...


  • 仕事や大切なことで失敗した → 挽回しようとがんばる
  • テストがうまくいかなかった → 次は頑張ろうとたくさん勉強する
  • がんばったのにダメだった... → 更にがんばる
  • 認めてもらえなかった → 認めてもらうまでがんばる
  • 彼氏や彼女にふられた → がんばってヨリを戻す。あるいは次の相手を見つける。
  • いじめられた → 反撃する

どうでしょうか。落ちこまないようにすると、体は何かを行おうとしますので、更にエネルギーを使うことになります。当然、体のエネルギーはますます少なくなってしまいます。


■対策

このとき、エネルギーがあれば落ち込まないのですが、エネルギーがなければ、一旦落ち込んで、エネルギーを溜めるしかないのです。


エネルギーは、自律神経を動かしたり生命の維持にも使われていますので、使い切ってしまった場合、確実に死んでしまいます。
つまり、落ち込むということは、あなたの体があなたを死なせないように、エネルギーを使い切らないようにするための最終ラインなのです。


心から笑えない場合も同じです。心から笑ってしまうと、それだけでエネルギーが消費されてしまいます。笑うという行為は横隔膜など、呼吸筋が大きく動くために結構な運動です。
そして、笑えることは心地よいので更にやろうと動いてしまいます。するとさらにエネルギーを消耗してしまうのです。 体の中にエネルギーが少ないと、溜めるために心から笑えないようになるのです。


②エネルギーの回復スイッチを入れない


ここまでご覧いただいて、体のエネルギーが少ないと落ち込みやすかったり、心から笑えなくなったりすることがご理解いただけたかと思います。


しかし、体にはちゃんとエネルギーの回復スイッチがあるのです。このスイッチが入れられないと、エネルギーが回復しにくくなり、その結果として落ち込み、心から笑えなくなります。


では、そのエネルギーの回復スイッチとはどんなものでしょう。

それは、先ほどからお伝えしている「自律神経」という神経システムです。より正確に言うと自律神経のなかの「副交感神経」です。


自律神経は交感神経と副交感神経の2つがありますが、副交感神経はエネルギーの回復スイッチになります。
つまり、副交感神経がたくさん働けば働くほど、エネルギーが回復できるのです。


副交感神経が働くほど、エネルギーが回復できます。


そのため、副交感神経の働きは睡眠を促したり、胃腸の働きを強めて飲食物からエネルギーを作りだしたりしています。この、副交感神経の働きが弱いとエネルギーの回復スイッチは入らないのです。


副交感神経の働きが弱くなり、エネルギーの回復スイッチが入らない原因は下記の3つあります。


  • (ア) 十分に落ち込まないで、途中で這い上がろうとしてしまう
  • (イ) 筋肉が緊張し体がゆがんでいる
  • (ウ) 寒い・暑いを我慢しすぎている

では、それぞれをご説明いたします。


(ア)十分に落ち込まない、途中で這い上がろうとしてしまう

落ち込むことがいけないと思っていると、途中で這い上がろうとがんばってしまいます。気持ちは分かりますが、がんばると体のエネルギーを消耗してしまい、エネルギーが溜まりません。がんばると自律神経の副交感神経も働きませんので、エネルギーの回復スイッチが入りません。


■対策

そのため、落ち込んだときや心から笑えないときは、それを受け入れて十分に落ち込むことが必要です。これは体も心も休ませるということなのです。
ここできちんと落ち込めば、副交感神経が働き、早く回復するのです。


(イ)筋肉が緊張し体がゆがんでいる

落ち込む前はがんばっていたと思います。そのため、筋肉の緊張が残っていることが多く、その緊張は脳や自律神経にも伝わり、心も体も緊張してしまいます。すると落ち込みを受け入れゆっくり休もうとしても、自律神経が緊張して交感神経ばかりが働いてしまい、焦ったりソワソワしてしまったりしてしまいます。すると、副交感神経が十分に働けません。

そしてまた、筋肉の緊張で体がゆがみ、体の機能が落ちてしまいます。するとエネルギーの回復スイッチが入っても、エネルギーの溜まる速度が遅くなり回復まで時間がかかってしまいます。


■対策

ゆっくり休んでもいいですので、一日2~3回はラジオ体操・ストレッチ・ヨガなど、自分のペースで体の関節をゆっくりと大きく動かしましょう。関節を動かしていると、筋肉も緩みやすくなります。

また、呼吸をゆっくりと大きくするのもいいでしょう。酸素は体の中に入ると、エネルギーに変化します。

さらに、きちんと整体で体を整えることも、落ち込みや心から笑えない状態から回復させる良い手段です。


(ウ)寒い・暑いを我慢しすぎる

人間は体温を一定に保つ必要があります。そのため、寒かったら体温を上げて暑かったら体温を下げるようにします。もちろん、これにも体のエネルギーが使われます。


■対策

冷暖房で常に快適な温度や湿度を心がけて下さい。また、落ち込みがひどいときは、温度を感じにくくなることがあります。そのような時は、温度計などを確認して快適な温度を保つようにして下さい。


③カフェイン、香辛料など刺激物を摂っている


カフェインや香辛料といった刺激物は、体にストレスを与え、エネルギーを消耗させてしまいます。具体的に言うと、自律神経が乱れて副交感神経が働きにくくなります。

特に、落ち込んでいるからといって、カフェインをがんがん飲んで無理やり元気にさせていると、かえってエネルギーがなくなってしまうのです。


なぜなら、カフェインで元気になるのはエネルギーが補給されたからではなく、生命維持のために取っておいたエネルギーも使おうとしてしまうからです。
そのため、カフェインの作用が切れた後に、体の具合が悪くなることが多々あります。その他の香辛料も作用は大体同じですので、落ち込んでいる時は刺激物を避けた方が良いでしょう。


■対策

できるだけカフェイン(コーヒー・紅茶・緑茶・コーラ類・ドリンク剤など)や刺激物を避けましょう。刺激物がないと体が動かない方は、よくない状態だと知っておきましょう。


これらの対策を行っても改善しない場合は、根本的に体の機能が落ちて自律神経の乱れが大きい可能性が高いので、整体の施術を受けることをお勧めいたします。

落ち込むことがあったり、心から笑えない方は、ネガティブを改善する整体が参考になると思います。


まとめ

落ち込んだり、心から笑えなくなったりする方のほとんどは、心に問題があるのではなく、体に問題があります。

体の問題とは、無理に落ち込みから回復しようとしてエネルギーを浪費したり、体の機能が低下しているためエネルギーを生めなくなっていたりすることです。

そのため、これらのことを改善させることが重要です。


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