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大脳辺縁系のストレス

大脳辺縁系のストレス

前の「ストレスと脳の関係」のページでは、脳の代表的な三層のうちの1つである「脳幹・小脳のストレス」についてお話しました。


このページでは、脳幹に覆いかぶさるようにある、大脳辺縁系のストレスについてお話していきます。


大脳辺縁系とは

大脳辺縁系は脳幹に覆いかぶさるようにあり、先ほどお伝えしたように記憶と感情をコントロールしています。


ずいぶん有名になってきましたから、海馬や扁桃体という言葉も知っている方も多いと思いますが、これらは大脳辺縁系の一部です。


ちなみに、辺縁系は全ての哺乳類にありますので、哺乳類は感情表現に優れています。


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脳幹に覆いかぶさっているのが大脳辺縁系



爬虫類のトカゲを撫でても気持ちいい顔をしませんが、猫や犬などの哺乳類は撫でてあげると気持ちいい顔をします。


これは辺縁系が発達しているからです。


トラウマは全ての脳の部位に関係しますが、特にこの辺縁系は密接に関係します。


扁桃体へのストレス

大脳辺縁系へのストレスは感情を抑えることです。


詳しくは「うつ病の隠れた原因。感情と筋肉」のページをご覧いただきたいのですが、感情は外に出すべきエネルギーのため感情は解放させる必要があるのです。


しかし怒りや悲しみなどの感情は社会生活を送る中で我慢することが多く、過剰に我慢することで辺縁系の扁桃体という部分にストレスが加わるのです。


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感情を過剰に我慢するとストレスに...



そして、この扁桃体のストレスが脳幹に伝わることで、筋肉の緊張、息苦しい、動悸、めまい、不眠症などの自律神経症状が出てくるのです。


また、扁桃体は海馬と違い、時間軸での記憶ではなく感情の記憶だけにとどまります。


そのため、今起きていることと、過去に起きたこととが扁桃体だけでは分からないのです。


ですから、いきなりトラウマ体験を鮮明に思い出し、あたかも今、当時のトラウマ的できごとが起きているかのような反応を自律神経がしてしまいます。


これはフラッシュバックといわれる現象で、先でお伝えする海馬の萎縮や扁桃体の異常な興奮が原因です。


*前頭前野を活性化させる

海馬の委縮に関しては後ほどお伝えしますが、扁桃体の異常興奮に対しての対策は大脳新皮質の一部である前頭前野を活性化することで扁桃体の異常興奮を抑えることができます。


では、前頭前野を活性化するにはどうすればいいのでしょうか?


それは「今この場だけを感じる」トレーニングをなどが有効です。


このトレーニングはマインドフルネスや瞑想や座禅などと呼ばれることもありますが、これらの行動は前頭前野が鍛えられます。


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今この場だけを感じる...



前頭前野がきちんと働けば扁桃体の異常な興奮をおさめることができます。


海馬を活性化させる

人間の体はストレスを受けとときに、コルチゾールという「糖質コルチコイド」や「電解質コルチコイド」といった抗ストレスホルモンを分泌して、ストレスに抵抗しようとしています。

(※糖質コルチコイドと電解質コルチコイドについては「更年期障害と副腎・自律神経」のページに詳しく書かれています。)


しかしこの抗ストレスホルモンであるコルチゾールが増えることで、海馬は萎縮して働きが弱まってしまうといわれています。


つまり、ストレスが重なりうつ病や自律神経失調症になると、海馬での記憶力が低下することになります。


また、トラウマなどの一時的な非常に大きなストレスでも、上記の理由から海馬が働かなくなってしまうのです。


ですから非常にショッキングな出来事があっても、そのことを詳しく覚えていないということもよくあることなのです。


海馬は時間軸の記憶をつくるため、海馬が働けないと記憶がごちゃごちゃになることも良くあり、それがストレスと関係することもよくあります。


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ショッキングな出来事を覚えていない理由とは?



先ほどの扁桃体の感情だけの記憶だけでは、今起きていることと過去起きたことの区別ができません。


そのため、フラッシュバックのように何かをきっかけにトラウマを受けた時のことを思い出し、あたかも今そのことが起きているように感じてしまうこともあります。


そのような方は、海馬を活性化させる必要があります。


*年表などを作る

海馬を活性化させる方法としましては、昔の体験を誰かに語ってみる、又はノートなどに書いてみることをお勧めします。


そのさい、年表のように作るといいでしょう。


出来るだけ詳しく書くことで海馬の活性化だけではなく、色々な気付きがあり現在持っている精神的ストレスを軽減させることも出来るかもしれません。


ただし、トラウマなどが強い方はカウンセラーなど、専門家の元でやることが望ましいので、我を忘れてしまうほどの場合は、専門家の指示で行うようにしてください。


*眼球運動トレーニング

更に、海馬は目を動かすことによっても活性化します。

専門的には眼球運動トレーニングといいます。


「頭蓋骨のゆがみ」のページでもお伝えしましたが、眼球は脳神経という脳から直接出ている神経で動かしていますので、眼球の動きが正常かどうかで脳の機能がうまく働いているかをある程度知ることができます。


海馬が委縮し働きが弱まっている場合、眼球を動かすことによって海馬の働きをアップさせることができるといわれています。


眼球運動は記憶力を向上させるため学習を早める効果もあり、現在注目されています。


眼球を動かすことで海馬を活性化させるという方法は、EMDR(Eye Movement Desensitization and Reprocessing)といわれるトラウマ療法でも使われているぐらいです。


そのため、ストレスが多くて記憶力が低下している方には、眼球動作トレーニングをお勧めいたします。


眼球動作トレーニングは、自分の指を顔の前で円を描かせ、顔を動かさずに眼だけでその指を追うだけの単純なものです。


出来るようになりましたら、指を色々な方向に動かし、その指を追うように目だけを動かしてください。更にその指を他の人にやってもらうと、更にいいトレーニングになります。


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自分の指を顔の前で円を描かせ、顔を動かさずに眼だけでその指を追う。



しかし、頭蓋骨がゆがんでいると、うまく指が追えなかったり、途中で目がうまく動かないのに気付いたりします。


このような方は、日頃からハエや蚊をうまく目で追えなかったりもします。


このように目がうまく動かない方は、当院の頭蓋骨矯正をお勧めいたします。


頭蓋骨がゆがんだままですと、眼球運動トレーニングをしても海馬の回復が遅く、目がうまく動かないためにイライラしてしまい回復のためのトレーニングがストレスに感じてしまいます。


逆に目がスムースに動くようになると、海馬だけでなく脳もリラックス出来るようになり、うつ病や自律神経失調症の症状の改善につながります。


以上、脳幹に覆いかぶさるようにある、大脳辺縁系のストレスについてお話ししました


次の「大脳新皮質のストレス」のページで、脳の代表的な三層(脳幹・大脳辺縁系・大脳新皮質)の最後の1つ「大脳新皮質」のストレスについてお話していきます。



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